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 2-1. 素材について

■1■ 金属

 鉄鋼系材料(普通鋼)
鉄鋼系材料(普通鋼)

種類が豊富で一般に広く使われている鋼材です。部位にあった適切な材料をJIS規格材の中から使用しています。

丸形鋼管

配管用炭素鋼鋼管
SGP JlS G3452
一般構造用炭素鋼鋼管
STK400 JlS G3444

角形鋼管

一般構造用角形鋼管
STKR400 JlSG3466

平鋼・等辺山形鋼

一般構造用圧延鋼材
SS400 JlS G3101

 鍛鋼

鍛鋼は一般的には鍛造の名称で広く利用されています。 鍛造は、可鍛性のある金属を高温に加熱して、ハンマやプレスなどで大きな力を加えて所要の寸法形状に成形すると同時に、組織や性質を改良する 加工法です。鍛造されると結晶粒は、圧縮されながら広がった方向に長く伸びて繊維組織となります。このため、鍛造品は衝撃への強さや伸びが著しく改善されます。


炭素鋼鍛鋼

炭素鋼鍛鋼 SF390A JlSG3201
ブランコのフックやシートの金具に使用しています。

 鋳鉄

鋳鉄は一般的には鋳物の名称で広く利用されています。鋳物とは、金属を溶かし、砂または金属で造った型に流し込んでさまざまな形状にしたものをいい、 最大の利点は、多様な形状のものが、一体感のある製品として重厚感をもって仕上がることです。また、再利用可能な材料でもあります。ニットでは用途に応じて、材質の異なる鋳物を選んで使用しています。


ねずみ鋳鉄(普通鋳鉄)

ねずみ鋳鉄(普通鋳鉄)

3種 FC200 JlS G5501
さほど強度を必要としないベンチの脚に使用しています。


球状黒鉛鋳鉄(ダクタイル鋳鉄)

球状黒鉛鋳鉄(ダクタイル鋳鉄)

2種 FCD450 JlSG5502
引張り強さが鋼と同じぐらい強く柔軟性もあるこの材質を、当社では遊具継手として使用しています。

 非鉄金属系材料

非鉄金属とは、鉄鋼材料以外の金属のことで、アルミニウム、マグネシウム、銅、ニッケル、亜鉛、鉛、すず、チタンなどとそれらの合金が材料として用いられています。


アルミニウム合金鋳物

アルミニウム合金鋳物

AC3A,7A JlS H5202
アルミ鋳物は鉄と比較して3分の1の軽さで熱処理、下地処理、表面処理を行うことにより、丈夫でしかも錆びにくい製品となります。遊具の支柱キャップやベンチの脚に使用しています。


アルミニウム合金ダイカスト

アルミニウム合金ダイカスト

ADC12 JlS H5302
アルミダイカストとは、金型に溶解させたアルミを流し込み、高圧によって成形する方法です。寸法精度が高く、薄肉のものをつくることができ 後工程での加工を減らせるという利点があります。ニットではジャングルジムの継手金具に使用しています。

 ポストジンク鋼管(全周溶融亜鉛メッキコート鋼管)

パイプ外面は全周によって均一に亜鉛メッキされ、さらにその上から防錆樹脂コーティングを施す事により、二重の防錆効果があります。 パイプ内面にもアルミ防錆塗装をすることで、優れた防錆効果があります。亜鉛メッキには、99.995%の最純亜鉛地金(JIS H2107)を 使用しており、鉛30ppm以下、カドミニウム20ppm以下とほぼ皆無です。またパイプの表面のトップコートにも防錆樹脂コートを使用し、六価クロム などの有害物質を一切含んでおりません。

 ステンレス鋼
ステンレス鋼

ステンレス鋼とは、字義の通り、Stain(錆び、汚れ、染み)Less(〜の無い、〜の少ない)Stee1(鋼)です。 西暦913年に、鉄にクロム(12%)を合金することで、酸の腐食に耐えるこの合金鉄が作られました。化学成分としての 分け方ではCr(クロム)系とCr-Ni(クロム、ニッケル)系に大別されます。多くのステンレス鋼は、さまざまな理由か らニッケル(Ni)を含有していますが、特にニッケルを添加することによって、結晶構造がフェライトからオーステナイトに変化します。 オーステナイト・ステンレス鋼は延性、靭性が高く、最も重要なことは、成形加工や、溶接が容易であるということです。 オーステナイト・ステンレス鋼は焼きなまし状態で非磁性であり、最も一般的な鋼種であるSUS304は、18/8(Cr18-Ni8)とも呼ばれ、 世界中で広く使用されています。ニットのステンレス製品も、SUS304を使用しています。

仕上げ
記号

表面仕上げ
の状態

表面仕上げの方法

用途

No.4

光沢のある、細かい目の仕上げ

冷間圧延後、熱処理、酸洗したものを100〜120番の砥粒の研磨ベルトで研磨したもの

滑面

#400

鏡面に近い光沢をもった仕上げ

冷間圧延後、熱処理、酸洗したものを400番バフによって研磨仕上げしたもの

アート遊具等

H.L(ヘアーライン)

長く連続した研磨目をもった仕上げ

適当な粒度(150〜240番程度)の研磨ベルトで髪の毛のように長く連続した研磨目をつけたもの

車止等

No.8

最も反射率の高い鏡面仕上げ

順々に細かい粒度の研磨材で研磨した後、鏡面用バフにより研磨したもの

ミラーパネル


金属の表面処理

 防錆メッキ

ジンクロメートメッキ(電気亜鉛メッキ)

ジンクロメートメッキ(電気亜鉛メッキ)

JlS H8610
他の金属メッキ(ニッケルメッキ等)に比べ耐食性に優れ、硬く破壊しにくい被膜を持ちます。黄色着色され表面がなめらかです。


ユニクロメートメッキ(電気亜鉛メッキ)

ユニクロメートメッキ(電気亜鉛メッキ)

JlS H8610
他の金属メッキ(ニッケルメッキ等)に比べ耐食性に優れ、硬く破壊しにくい被膜を持ちます・白色で表面がなめらかです。


白メッキ(溶融亜鉛メッキ)

白メッキ(溶融亜鉛メッキ)

2種HDZ55 J1S H8641
(2種:付着量
HDZ55:550g/u)
加熱して溶けた亜鉛に製品を漬け込んでメッキを行うため電気メッキのような均一な外観とはなりませんが、亜鉛の付着量が 多いため優れた耐食性を有します。

 塗装

粉体塗装

粉体塗装

粉体塗装とは、粉末の塗料を物体の表面に付着させ、加熱によって被膜を形成させる方法です。塗膜性能のバランスが良好で、一般の溶剤塗料と比べ、機械的強度、耐候性、耐薬品性、耐食性が格段に向上します。ニットでは、フラットスプリングの塗装に使用しています。


アクリル静電焼付塗装

アクリル静電焼付塗装

静電塗装法とは、アースした被塗物を陽極、塗装霧化装置を陰極とし、霧化した塗装粒子を負に帯電させて、反対極である被塗物に効率よく塗料を吸着させる方法です。塗膜の強度が高く、屋外での光沢の保持や硬度に富み、耐候性、耐薬品性、付着性にも優れています。


*遊具などの公園施設の素材、材料について。日都産業では、耐久性、安全性、デザイン性などさまざまな面から検討し、素材を選択しています。 このページでは、日都産業の製品に使用されている金属について紹介しています。

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